札幌芸術の森 バレエセミナー2024

 

ジル・イゾアール
Gil Isoart
パリ・オペラ座バレエ団教師/
パリ国立高等コンセルヴァトワール教授

クレールマリ・オスタ
Clairemarie Osta
元パリ・オペラ座バレエ団
エトワール

アナエル・マルティン
Anael Martín
ダンス教授 / 振付助手

柿崎 麻莉子
Mariko Kakizaki
ダンサー / 振付家 /
元バットシェバアンサンブル舞踊団

宮内 真理子
Mariko Miyauchi
GYROKINESIS®
認定マスタートレーナー

ジル・イゾアール
パリ・オペラ座バレエ団教師/パリ国立高等コンセルヴァトワール教授

フランス、ニース出身。パリ・オペラ座バレエ学校卒業後、1986年にパリ・オペラ座バレエ団に入団。1988年にスジェに昇格。1990年にオペラ座の優秀な若手ダンサーに与えられるカルポー賞、1991年にAROP賞を受賞、その他受賞多数。パリ・オペラ座バレエ団で、様々な作品で主演、またソリストを務める。
1992年には当時ピエール・ラコットが芸術監督を務めるナンシーバレエ団に参加し、エトワールとして様々な作品で主役を踊る。ダンサーとして活躍する傍ら教授法についても学び「フランス国家 舞踊教員資格」を取得(2001年)、さらにはフランスのバレエ教師の中でも取得が難しいとされる「フランス国家 舞踊教員適正証」も取得(2008年)。
現在はその知識と経験を活かし、パリ・オペラ座バレエ団教師、パリ国立高等コンセルヴァトワール バレエ科教授として後進の指導にあたる傍ら、パリ・オペラ座バレエ団やボリショイバレエ団をはじめとしたバレエ団にてピエール・ラコットの作品指導等を行う。 また、ゲストティーチャーとしても英国ロイヤルバレエ団、東京バレエ団を始め、世界中のバレエ団で精力的に指導を行い、「マチュー・ガニオのノーブルクラス」「ドロテ・ジルベール パリ・オペラ座エトワールのバレエレッスン」のDVD でレッスン指導教師も務める。 2021 年より芸術監督を務めるガラ公演「Beautés de la Danse」では、自身の振付作品も発表し好評を得る。

クレールマリ・オスタ
元パリ・オペラ座バレエ団 エトワール

フランス、ニース出身。
ニース地方コンセルヴァトワール、パリ国立高等コンセルヴァトワールで首席となり、パリ・オペラ座バレエ学校に入学。1988年にパリ・オペラ座に入団し、2002年にエトワールに任命される。 グラース国際バレエコンクールでグランプリ、ヴァルナ国際バレエコンクール シニア部門にて銅メダルを受賞。
これまでに、ルドルフ・ヌレエフ、カロリン・カールソン、ジョン・ノイマイヤー、イリ・キリアン、ジェローム・ロビンスの作品等に参加。また数多くの振付家が彼女からインスピレーションを得て、ローラン・プティは「クラヴィーゴ」で“マリー”役を、プレルジョカージュは「シッダールタ」の“目覚め”を振り付けている。
2012年には、パリ・オペラ座の引退公演「マノン」を追ったドキュメンタリー「アデュー」が製作された。2013年 パリ国立高等コンセルヴァトワールで舞踊科校長に就任。2015年 シャンゼリゼ劇場にて舞踊教育機関 「LAAC - L’Atelier d’Art Chorégraphique」 をニコラ・ル・リッシュと創立。シャンゼリゼ劇場のプログラムの一環として、ニコラ・ル・リッシュと共にクリエーションも積極的に行い、2016年にはツアーも実施。コンクールの審査員経験も多く、ニジンスキーコンクール、ローザンヌコンクール、ベルリン タンツオリンプに審査員として参加、また大学の博士号試験の審査員も務めている。
フランスバレエ教師協会(Association Française des Maitres en Danse Classique)のメンバーでもあり、またサンクトペテルブルクのボリス・エイフマンスクールにコンサルタントとしても招聘される。
2018 年から 2022 年まで、スウェーデン王立バレエ学校の校長を務め、2022年より、ヌレエフ財団の要請により、ヌレエフ版「白鳥の湖」「ドンキホーテ」の振付指導を行い、ヌレエフの偉業、遺産を新しい世代に継承している。またゲスト講師として、ローマ・オペラ座バレエ、ボストン・バレエ、スウェーデン王立バレエ、ジョン・クランコバレエスクール、フィンランド・バレエ・スクールでも活躍。パリ・オペラ座バレエ団 昇進試験の準備クラスの講師も務め、パリ・オペラ座バレエ団のダンサーたちの指導を行なっている。 現在は振付活動も行い、「夢のもう半分…」、オペラコミックで2024年に初演された「プルチネルラ(Pulcinella)」の振付を担当。 レジオン・ドヌール勲章、芸術文化勲章、国家功労勲章を受勲。

アナエル・マルティン
ダンス教授 / 振付助手

アリシア・アロンソとフェルナンド・アロンソが芸術監督を務めていたキューバ国立バレエ団に25年間所属しファーストソリスト、クラス指導とレパートリー指導を務める。

ダンサーとしては全てのクラシック作品を踊り、またキャラクターダンス、ネオクラシック、コンテンポラリー作品にも参加。またカンパニーのツアーでは、アメリカ、アジア、ヨーロッパの50以上の国々の主な劇場と、国内外の数々のダンスフェスティバルにも参加をしている。そのキャリアを通してフェルナンド・アロンソ、カレミア・モレノ、オーロラ・ボッシュ、ロイパ・アラウホ、ジョセフィーナ・メンデス、ミルタ・プラ、アザリ・プリセツキ、ユーゴ・グファンティらの指導者と仕事をし、またアルベルト・メンデス、アルベルト・アロンソ、イヴァン・テノリオ、アントニオ・ガデス、ジョゼ・アントニオ・ルイズ、マリア・ロヴィラ、ブライアン・マクドナルド、マキシモ・モリコーネ、ヒルダ・リヴェロスなどの振付家の作品にも関わっている。

ダンサーとしてのキャリアを終えるとフランスへ移り、バレエ指導及び振り付け助手としてブランカ・リー・ダンスカンパニーに参加。同時にパリ・オペラ座にてバレエ指導及びバレエ・ミストレスの助手を務め、その後芸術監督であるブランカ・リーのもとでスペインのセヴィーリャに移り、アンダルシア・センター・オブダンスでアーティスティック・コーディネーターを担当。

バレエ指導者としてはドイツのデッサウオペラ劇場やコーミッシュオーパー、ナチョ・ドゥアトとジョゼ・マルティネズの時代のスペイン国立ダンスカンパニー、パリ・国立ダンスセンター(CND)、リヨン国立オペラ、フィンランド国立バレエ、パリ・オペラ座ソリストガラ公演などに招聘されている。また、アンダルシアの全ての、プロフェッショナルのためのダンス音楽院とマリア・デ・アヴィラ・マドリッド高等音楽院でもレパートリーを教えている。また2015年〜2019年までバレエ・ミストレスとしてジョゼ・マルティネズが芸術監督を務めたスペイン国立ダンスカンパニーに関わった。

ジョゼ・マルティネズとは現在も様々な共同制作が続いており、「スペイン・スターガラ公演」の演出助手、彼の手掛けたバレエ公演ではスロベニアのリュブリャナオペラ劇場での「海賊」(2020年初演)、ザグレブオペラ劇場(2022年初演)とリュブリャナオペラ劇場(2023年初演)の「ジゼル」では振付助手で参加。

また、ジョゼ・マルティネズがメイン講師を務めている札幌バレエセミナーでは常任講師としてアニエス・ルテステュと共に関わり、またパリ・オペラ座バレエのゲスト指導者も務めている。

現在、テラッサ文化庁の後援でルドルフォ・カステラノスが芸術監督を務めるダンス・プログラム(PAR en Dansa)のバレエ指導とアーティスティック・コーディネーターを担当。

宮内 真理子
GYROKINESIS® 認定マスタートレーナー

長野県出身。3歳より長野バレエ団にてバレエを始める。1984年東京新聞全国舞踊コンクールバレエ第2部第1位文部大臣奨励賞、同年埼玉県舞踊コンクールバレエ第2部第1位橘秋子賞等、国内でのコンクールに於いて数々の賞を受賞。1987年上京。小野正子バレエスタジオ、東京シティ・バレエ団研究所に入所、東京シティ・バレエ団公演「コッペリア」で主演デビュー。

1989年ローザンヌ国際バレエコンクールに於いてプリ・ド・ローザンヌ・スカラシップ賞を受賞、英国ロイヤルバレエスクールにスカラシップで留学、1990年バーミンガムロイヤルバレエ団に入団。1992年以降はコロラドバレエ団(アメリカ)、新国立劇場バレエ団(日本)、レニングラードバレエ団(ロシア)他、国内外のバレエ団で主演、客演する。

1994年 USA ジャクソン国際バレエコンクール銅賞受賞。1995年から1年にわたり、東宝ミュージカル「回転木馬」のルイーズ役で出演(ケネスマクミラン振付)。1999年中川鋭之助賞、2000年芸術選奨文部大臣新人賞、同年、橘秋子賞優秀賞受賞。2005年天皇陛下、各国大使ご臨席の愛知万博開会式に於いて、佐渡裕指揮するスーパーワールドオケーストラの演奏で、ストラビンスキー「火の鳥」を踊りその模様はNHKで放映された。

2006年にGYROKINESIS®(ジャイロキネシス)、GYROTONIC®(ジャイロトニック)と出会う。自身のボディメンテナンスのために始めたこのメソッドの効果に衝撃を受ける。幼少の頃から抱えていた腰痛他、様々な身体の問題を改善に向かわせ、身体の使い方の再教育を可能にするメソッドだと確信。指導者養成コースを受講し資格を取得。2007年にはジャイロトニックの考案者ジュリオ・ホバス氏在住のマイアミに移住、指導者としての経験を積む。またマイアミ在住中はアメリカ、カナダ、ヨーロッパ等様々な国で後進トレーナーの指導、ダンサーのコンディショニングにも携わる。また指導者としての活動に並行し、マイアミコンテンポラリーダンスカンパニーに所属、ダンサー兼指導者としてカンパニーのクラシックバレエ、ジャイロキネシスのクラスを担当。

2011年帰国。2012年1月自身のスタジオ MMKを東京千駄ヶ谷に開設。2013年 指導者を養成する役割として考案者であるジュリオ・ホバズ氏より、ジャイロキネシスⓇマスタートレーナーに認定される。
また欧米人と日本人の骨格、文化の違いに着目し、独自の視点からダンサーのコンディショニング、リハビリを考案。日本人の骨格に適した身体の使い方や踊り方のコーチング、豊かな身体表現に繋がるアプローチ法を指導する等、ダンサーのサポートに力を注いでいる。
2018年4月より、洗足学園音楽大学のバレエコース、ダンスコースにおいてジャイロキネシスⓇ及び、ダンサーの為の解剖学の指導にあたる。

GYROKINESIS®, GYROTONIC® are registered trademarks of Gyrotonic Sales Inc and are used with their permission

柿崎 麻莉子
ダンサー / 振付家 / 元バットシェバアンサンブル舞踊団

香川県に生まれ育ち、新体操選手として幼少期を過ごした。教師を目指して筑波大学に入学するが、学生時代にコンテンポラリーダンスに出会い、アーティストがそれぞれの視点で世界を捉え表現している様に魅了される。大学卒業後はBatsheva ensemble Dance Company(2012-2014)、L-E-V Sharon Eyal|Gai Behar(2015-2021)に所属し、ツアー公演やWS指導など国際的に活動。クロードモネの「睡蓮」Musée de l'Orangerie(2018 Paris)とのパフォーマンスやDior(2019ss)Paris collectionでのパフォーマンスなどがダンス×アート・ファッションの融合をみせたショーとして話題になる。ダンサー活動と並行して振付活動をはじめ、2014年にJerusalem Dance Week competitionで銀賞、2020年2021年には2年続けて日本ダンスフォーラム賞を受賞。パンデミックの閉塞感からの反動で上演形式のライブ性に着目して創作されたダンスパーティー「WINGY」(2021)、日本人の5人に1人が不眠病であることを受けて創作された「Can’t-Sleeper」(2023)など、誰もが経験したことのある感情を作品に落とし込み、高度にトレーニングされた身体性をもちいてムーブメントへと昇華する。鑑賞者が作品との繋がりを感じられるような、さらには他者の存在を感じることで世界の広がりを感じられるような作品創作を目指しており、世界各国のダンスフェスティバル、ダンス学校でWSを行うほか、作品を上演している。2023年、アーティスト長島有里枝の展覧会「ケアの学校」で「パーソナルダンス」と題した企画を実施し、コミュニケーションツールとしてのダンスの可能性の模索をはじめた。2022年よりアート・カルチャーセンターbeqを熊本にオープンし、文化や芸術をカジュアルに楽しめる場づくりを実践中。Gaga指導者。